専門医を目指すか本気で悩んだ僕の見解

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ツイッターで3連休の間に話題になっていた専門医について。僕は呟かないで静観していましたが、落ち着いてきた所で僕も参戦しようと思います。

 

専門医を持っていない僕が言うことに価値はないですが、リアルタイムで取得するか悩んだ立場からの考えを少し書きたいと思います。故に新たに取得するかどうかの考え方であり、今持っている人の視点ではありません。

専門医は必要なのか

そもそも必要なのか?という議論が起こっている背景には、専門医を持っているからといって何らかのインセンティブが生まれている状況ではない、むしろ資格取得・維持のための時間的・金銭的コストがかかっている分だけ損なのでは?と疑問を持つ人が多くなったからだと思います。大学院も似たような感じですね。

 

実際に今の若者、特に僕のようにお前は何で医者になったの?と疑問を抱かざるを得ないようなモチベーションを持つ人からすると、将来に優位になるか分からない資格のために新専門医制度に進むのは面倒くさい。これが正直な感想です。

 

しかし、仮に持たない(取得を目指さない)方向で臨床キャリアを積むほうが物凄く面倒です。まずもって受け入れ口がない。僕が就活をして感じたのは、場末病院やコネ病院、療養病院以外は即戦力にならない人を受け入れる気がないことです。

 

専門医の価値があるのかは置いといて、建前がないと入口を開けてもらえず、開けてもらったら最終的には取らざるを得ないので、考えても意味ないです。

 

上記の要素はマイナー科に非常に強く、想像出来ると思いますが議論が分かれるところは内科です。内科の場合は曖昧な状態での受け皿があり、かつその需要が一定数以上はあることから抜け道として残り続けることはありえます。

 

(僕も療養病院で働くことを考えた際には、そういった需要が残ると予想してました。しかし、これも分かりません。入局しないで働く方法として、総合診療に進む人が増えるかもしれません。この人が増えると存在意義が怪しくなることもあり得ます。)

 

故に取る/取らないの選択肢は、普通に臨床するなら”取る一択”です。そこに付加価値がつくとか関係なく、普通に実力をつけるなら自然と専門医を取る道に行く以外に方向性がないというのが僕の見解でした。

 

そして維持の視点に移ります。付加価値を生むかどうかは分からないけど、取得できたと仮定した場合、それを維持する必要があります。というか敢えて放棄する必要性がありません。

 

この時に思い出したいのは麻酔科の件です。これが提案されたのが僕が2年目の時でした。皆さんご存知の通り、”資格更新のためには単一機関で週3日以上勤務する必要あり。業務内容は手術麻酔、疼痛管理、ICU管理が該当し、臨床ではなく研究も対象”とする通知が出されました。

 

意図としてはバイト医に対する待遇を見直したいということかもしれませんが、麻酔科に限らず各学会が専門医の資格更新に何らかの制限を設ける可能性があることが分かります。

 

僕の勝手過ぎる妄想ですが、隠れた背景には病院縛りや大学回帰を狙っているのではないかと疑ってます。確実に訪れる医療需要低下に対して、集約化は必須であり、その過程で医師の人事権をコントロールする必要があります。

 

現在は医師偏在が問題となってますが、コントロールさえ出来れば解決できる可能性はあります。極論を言ってしまうと、専門医を持っている(or目指している人)でないと臨床NGな世界になれば、更新要件で機関を絞れば人事権は速攻で握れます。

  

このような世界で、苦労して取った専門医を維持したいの?と問われたら、よっぽどの収入格差が生まれたら維持せざるを得ないけど、むしろ学校の先生レベルの収入が確保出来るなら僕は資格を維持しない可能性が極めて高いと考えました。

 

妄想も大概の話ですが、仮に現状のまま進んでいった場合でも、割の良い働き方が新規参入者に残されているはずがない。以前にも述べたように需要が減り、供給が増える未来でそう美味い話はないと思います。ホワイト化はすると思いますが。

www.igaitai111.com

 

故に最終的な思考結果としては、臨床をするなら専門医を取らざるを得ない。一方で現状のように割の良い働き方が残っている可能性は低く、仮に専門医を持つことによるインセンティブが生まれるなら、それは相当に専門医のハードルが高くなっている。その資格取得・維持にかかるコストは、自分の生活水準を考えると割に合わない。

 

これが僕の下した判断です。そして仮に見込みが間違っていたとしても、30歳前半ならば確実に軌道修正することが出来る(専門医取得を目指す)。このあたりは柔軟に考えていて、別に今の考え方にしがみつく必要はないと考えてます。

 

この思考回路の大元にあるのは、僕にやる気が無く、生活に困窮してないからです。普通に頑張れる人からすると何言っての?浅はかじゃない?と疑問を抱くと思いますが、今の若い人の中には僕と同じような属性がいます。そして少なくはないです。

 

その人達に専門医くらいは取っとけば?くらいのニュアンスで言うと大抵は暖簾に腕押しの状態です。ここが機構のお偉いさんが勘違いしていることであり、分かりやすい優位性が無いと、人は動かず、ましてや逃げてしまって悪循環になります。

 

その優位性を明確に示すことが出来れば良いですが、斜陽業界では難しいかもしれませんね。少なくとも現段階では魅力的に見えません。