前回の大学ディスりは割と好評でした笑。
一定の共通見解としては初期研修は市中派が多いようです。
今回は昨日の記事に寄せられたコメントを記事で回答したいと思います。
理想的な研修とは
6年生はそろそろマッチングのための病院見学も終わりに近づき、そろそろ最終選考と試験対策に移る時期でしょうか。有名病院や地域の人気病院では見学に何回行っただの、先輩からの推薦など学力に依存しない採用基準もあり、僕はそういった面倒なことが嫌いなので”ハイポ市中+大学”の楽ちんコースを選びました。
さて、今回のコメントの主なテーマは研修病院の選ぶ基準についてです。質問者様は内科志望であり、現在の所は見学の雰囲気の良い市中病院or指導医のしっかりしている大学で迷われているそうです。
僕は内科にはなりませんが、内科になると仮定して考える理想的な初期研修。
①Common diseaseを自分の裁量で病棟管理することができる
②救急外来を自分の裁量で判断できる
③後期研修を見据えた症例集めができる
④ある程度の専門医が常駐してる
内科としてどの道を進むといっても人それぞれですが、まず第一の目標は内科専門医を取ることと、3年目になって自分が主治医になって管理できることです。また、3年目以降は外来バイトや当直バイトも必要となるので、判断力が必要でしょう。
そういった事を想定した場合、コメントにある”小規模で診療科が欠けている病院”は初期研修としては望ましくないのではないか。と僕は思います。
もちろん、小規模であっても内科疾患は見ますが、診療科が欠けている以上は救急車が電話をかける時点で除外されている2次救急疾患が存在します。極端なことを言うとAMIや脳梗塞を見ないまま研修を終える恐れがあります。
僕の1年目の研修はハイポでしたが、内科は全部あり、3次救急以外の2次救急は基本的に断らないスタイルなのである程度の数は見ることが出来ました。加えて、科の垣根がとても低かったので、日中の内科急患に対しては1年を通して携わることが出来ました。これは、当直をしなくても日中勤務時間中に救急が出来るという強みがあります。
小規模だと、こういったフレキシブルな研修は可能ですが、僕としては診療科欠けは気になる所です。目指す所が、田舎の総合診療ならありですが…。
次に大学研修ですが、僕はオススメしません。質問者様と大学が違うので一概に言えませんが、大学=指導力が高いという等式は無いです。大学=施設規模がデカイというだけで、指導力が培われた専門医の割合は市中病院と変わりないでしょう。
もちろん大学は人が多いので、その分監視の目があるので”正しい医療”の確率が多いですが、その医療の矛先が余りにも専門性が高いので初期研修には不向きです。
故に結論としては科が揃っているソコソコの市中病院がオススメです。
出来るなら後期研修の症例集めが出来たらベストです。
最後に、雰囲気で選ぶことについて。
コレばかりは何とも言えませんが、僕の中では働いてみないと分からない点が多いので雰囲気という主観的な指標は好きではありません。好きなことを仕事にするのが難しいのと同様に、主観的な感情が永続的続くかは不透明な事が多いです。
逆もまたしかりで、僕は最初は1年目の市中病院の雰囲気があまり好きでは無かったですが、後半になると居心地のいい空間になりました。こればかりランダム・ウォークなので、もし合わないとしても客観的指標(給与、施設規模、症例etc)で満足できることが重要だと僕は思います。
いろはす様、いつも参考になる記事ありがとうございます。
研修病院を真剣に決めにかかる段階になり、最終的には自分の判断とはいえ、例外なく迷ってしまいます。
初期研修は内科と救急がちゃんとしてる病院が良いと先輩方から言われますし、実際そういった病院は人気です。
また指導医や診療科だけで考えると、やはり大学病院に行き着きます。
脱ポリクリをはかり、微力ながら市中病院で戦力になりたいと考えたとき、規模の小さい市中病院は診療科や指導に欠ける点はどうしてもあります。
具体的には、私がいくつか見学に行き雰囲気が好きでここなら頑張れると思った田舎の市中病院は、外科系に力を入れています。
そして内科が科ごとに分かれておらず、例えば循環器内科医の常勤医は不在でカンファレンスなどには積極的ではないようです
。
内科志望なので、内科をしっかり頑張りたいと考えています。
最終的には自分次第ですが、時間が迫ってくると客観的に見れなくなってきて雰囲気がいいところが自分に合っているのでは?と考えるようになってきました。
考えれば考える程、自分はラクをしたいだけかも知れないとも思ってしまう事もあります。
お忙しいとは思いますが、理想の将来像とはズレがありながら、雰囲気で病院選ぶことについてのお考えを少しでも教えていただけると大変ありがたいです。