国試勉強をするに当たって最初に悩むのがネット講座である。
ネット講座はその後の国試勉強を位置づける大きな選択であるので注意したい。
コンテンツの多様性によって様々な選択肢がある現状で、僕が最適だと考えるネット講座を考えようと思う。
各社の講座の特徴に関しては「ひゃくとんさんの元国試対策委員が選ぶ、学年全体で取るべきネット講座とは。」が非常に分かり易いので参考にして欲しい。
medu4+MEC
これが最適解だ。簡単な話、旧MECである。
穂澄先生のあたらしい臓器別+孝志郎先生の後期講座が最も効果的に勉強出来る。
まずはmedu4を選ぶ理由から説明しよう。
medu4を選ぶ理由
復習が圧倒的にしやすい
穴埋め形式+最適な問題演習といった無駄を省いた構成によって復習効率が高い。国試を終わって再度思うが、視聴よりも何回復習したかがKeyになる。よほど頭のいい人を除いて、視聴が終わったら忘却曲線と共に知識は消え去る。
視聴する意味は”覚えるべきラインを知る、知らない部分を理解する、既知の理解を深める、解き方を学ぶといった面が大きく、視聴済み=俺TUEEEEではない。
※極端な話、レビューブックに強弱を付け、説明を加えるといっても良い。
大切なのは全国共通の題材にどこまで完璧になれるかである。
僕は無駄に無駄を重ねて、MECを視聴した後に、TECOMを復習に観るという愚行をしたが、内容的に全く細はなく、覚えた後の深さは全く同じであると感じた。
そういった観点から覚える箇所が明快で、選び抜かれた過去問で学習できるといった点でmedu4が初期導入に秀でている。
全てが”あたらしい ”
新ガイドラインや、直近の過去問で熱い部分を取り上げているのは強みである。古い部分をあっさりと流して、あたらしい部分を強調するのは効率的な勉強を加速させるので素晴らしい。
内容面以外にも良い点がある。
”画質が1080p、倍速が選び放題、PDF検索可能、自分流のファイル作成可”
他社が旧石器時代の配信形態である中、現代的な配信を行っているのがmedu4である。
僕は板書部分のみを持ち歩きたかったのでMEC時代は該当箇所をコピーして自分流のファイルを制作した。
medu4であればファイリングは自由、SurfaceやiPadなどでも完結できるといった超現代っ子な使い方が出来るので素晴らしい。
おまけにPDFファイルなので検索が可能な点も特記すべきことであろう。Windowsであればcontrol+F、Macならcommand+Fで調べたい単語を打てば速攻で出てくる。〇〇ってどこに書いてあったっけ?といった時に迅速に対応可能である。
画質も鮮明である点も良い。OHCといったいつの時代か分からない産物から写される不鮮明な画像と違って、1080pをフルスクリーンで写す画像はとても見やすい。
選べる自由
自分が観たいと思った科のみを選択できる。しかも値段も教科書1冊程度。
勉強が進んでいる低学年の人で、メジャー科に関しては先に自分でやりたい。
他社でメジャー科は終わらしたけど、マイナー科に関してはmedu4でやりたい。
産婦人科だけは苦手なのでネット講座の力を借りたい。
こういった要望に応えてくれる。他社の場合だとセット販売で、正直誰が観るの?といった講座も人によっては含まれてくるが、選択の余地がない。
medu4の場合だと自分が観たいと思った科目のみを選択できるので無駄がない。
medu4の弱点
手放しで褒めていてもダメなのでmedu4の弱点を挙げる
・印刷派にとっては印刷費用が半端ない
・問題解説が欲しい人にとっては厳しい
・配信初期には誤植が多い
・配信日を守らない(厳密に言えば夜中で帳尻合わせる)
・治療は少し弱い
・エピソード記憶として臨床像が浮かび辛い
僕が気になったのは下の2つである。
治療はあっさり流したり、そんだけ?と思うことが多々あった。また、実際の患者のイメージが伝わってこないので、記憶に残りにくいといった弱点を感じた。
また、トータル費用としたらmedu4はかなりかかるのではないかと思う。
#最低限必要な講座=62,000円
・あたらしい解剖生理・臓器別セット(33,000円)
これらに印刷費用などの雑費を加えると結構なお値段になる。
MECやTECOMの2年プランはこれらに加えて解説書や必修などのサブ講座を含めて6万前後だったので、こちらの方がリーズナブルではある。
後期にMECを選ぶ理由
初期にフラットな知識を得た後にやるべき事は直近の過去問に合わせた深化である。
詳しくは国家試験対策の急で取り上げているので参照してほしい。
単純明快な理由。”当たるから ”
試験を受けるまでは半信半疑であったが、受けてみてビビるくらい当たる。
また、孝志郎先生は治療とエピソード記憶にとても秀でている。
臨床的かつ国試的にも大事な疾患に関しては、とても詳しく説明するので実践的。治療に関しては最新の治療や投与方法、細かいdoseまで説明するので、国家試験対策としては盤石である。
おまけに孝志郎先生の実演する患者像は最強に面白く、一瞬で脳裏に焼き付けられるのでエピソード記憶として残りやすい。試験中に思い出して笑いそうになるといった場面は受講生なら一度は経験したことがあるのではないだろうか。
MECは後期講座の配信が11月からと早めであり、卒試後の学習の以降といった点でも有利である。
最後に、”圧倒的に受講者数が多い”ことも受けなければならない理由の一つだ。今年はサマライズを7000人近くが受講し、これから減ることは無いと思われる。後期講座は予想的観点が多く、取り残されるとそれだけ不利になりかねないので、みんなで同じ橋を渡っておくことを勧める。
※内部生に聞いた数字なので公式発表ではない。
大概の基礎的なことはmedu4でカバーできるので、最後の一押しにはMECである。
まとめ
今回はネット講座についてまとめてみた。後輩から質問を受けるランキング上位なので気になっている人も多いと思われる。色々と書いたが基本的には自分が取っている講座を信じて周回すれば問題ない。一番やってはいけないのはネット講座を受ければ合格できると勘違いしていることである。
ネット講座は勉強をするに当たってのコンテンツの一つに過ぎず、自分の頭に叩き込みさえ出来ればどんな勉強をしても良い。その上でレールを外れない様に安全な道を呈示するのがネット講座であり、その利用価値は高い。コンテンツが多様化し、様々な選択肢がある中でこの記事が選択の手助けになれば幸いである。