専門科を選ぶ際に気をつけたいこと

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4月になって全然忙しくはないのですが、無気力気味のいろはすです。

最近は読書に明け暮れていて、更新サボってました。

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今回は専門科を選ぶ際に気をつけたいことを備忘録的に。

真剣に書いたのでかなり長くなりました笑。

客観視も大事

某有名掲示板で有名なテンプレを参照しましょう。

   金 余暇  訴訟 需要 開業 DQN遭遇率 潰し 
循内 B ― D ―― D ―― A ―― A ―― C ――― A 
消内 B ― D ―― C ―― A ―― A ―― D ――― A 
呼内 B ― C ―― B ―― A ―― B ―― C ――― A 
神内 B ― B ―― A ―― B ―― B ―― C ――― B 
腎内 B ― C ―― A ―― A ―― B ―― D ――― B 
内内 B ― A ―― A ―― C ―― B ―― D ――― B 
消外 B ― D ―― C ―― A ―― B ―― C ――― B 
心外 B ― D ―― D ―― B ―― B ―― B ――― B 
呼外 B ― B ―― C ―― B ―― C ―― C ――― C 
脳外 B ― D ―― D ―― B ―― C ―― B ――― B 
産婦 A ― D ―― D ―― A ―― A ―― D ――― B 
小児 B ― D ―― C ―― A ―― A ―― D ――― A 

整形 A ― C ―― C ―― B ―― A ―― B ――― B 
泌尿 B ― B ―― C ―― B ―― B ―― B ――― B 
耳鼻 B ― B ―― B ―― B ―― B ―― B ――― C 
眼科 B ― A ―― B ―― C ―― C ―― B ――― C 
皮膚 A ― A ―― A ―― C ―― C ―― B ――― C 
精神 B ― A ―― B ―― C ―― C ―― D ――― C 
放科 B ― A ―― A ―― B ―― C ―― A ――― C 
麻酔 B ― C ―― B ―― B ―― C ―― A ――― B 
救急 B ― B ―― B ―― B ―― C ―― D ――― B 
病理 B ― A ―― A ―― A ―― D ―― A ――― C 

大まかな科について「金・余暇・訴訟リスク・需要・開業・DQN遭遇率・潰し」で分類されています。一概に言えないですが、おおよその括りとしては合っているでしょう。

 

これは客観的に観た科の印象です。実際に選ぶ際にはその人の主観が入ります。主観の中には「やりがい・人間関係」が大きく関わってくると思います。

 

「やりがい」の括りで考えると、世間的に認知度が高く、より高度で「治療」に重きを置いた科ではないかと思います。具体的は心臓外科や消化器外科などの外科が当たります。その他にも生命の誕生に携わる産婦人科や小児科もですかね。

 

逆に治療にそこまで携わらない「診断」に重きをおいた放射線科や病理は「やりがい」の面では外科に比べると低いと思います。また、治らない病気を相手にする神経内科や精神科も他科と比べると劣後するかもしれません。

 

また、今後の「超絶高齢化」を背景にした社会的入院「主訴:家で無理だから入院させてくれ」が激増することから、一般内科の「やりがい」も失われていくかもしれません。

 

故に主観的ではありますが、「やりがい」のいち面を切り取ると治る病気を相手にした「治療」に重きをおいた科が1番達成度があると思います。

 

さて、僕はこの視点で「やりがい」が最強であると思われる循環器内科と心臓外科のステータス表を見ましょう。どちらも「金B余暇D訴訟リスクD」です。ちなみに放射線と病理は「金B余暇A訴訟リスクA」です。背負うものは違えど、金違わず。

 

以前に仲の良い循環器内科と心臓外科の先生と一緒に飲んでいた際に正直な告白を聞きました。どちらの先生も「やりがい」は感じているが、選択は後悔していると。循内の先生は糖内の先生を羨ましく、心外の先生は麻酔科になれば良かったと言っていました。

 

そして逆に放射線科と麻酔科の先生に聞いてみました。どちらの先生も仕事はルーティンだから「やりがい」は無いけど、後悔は少ない。もう少し治療に携わりたい気持ちもあるが、コレ以上に忙しいのは勘弁してほしいと。

 

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これはアメリカの科別のサラリー表です。整形外科や形成外科、心臓外科などが高給取りで、家庭医が最下位です。専門医取得により所得が雲泥の差が出ます。

 

欧州ではマイナー外科や放射線科が人気で、成績優秀者でないとなれません。それはステータス表の「余暇」を重視しているからです。内科や一般外科になりたい人は少ないです。それでも一般外科になるのは「金」が飛び抜けて高いから。

 

一方で日本で1番「金」を稼げるのは在宅診療や透析、一般内科など。海外では下の方に来る部類のものが1番稼げます。もちろんフリー麻酔科や形成外科もです。

 

また、日本で絶対確定している未来。超高齢化と医療需要のピークアウトです。これからは「やりがい」を発揮できる場がジワジワと減ってきます。これは日本に住んでいる以上は避けられない事象です。

 

こういった客観的なデータを持ってしても、僕みたいな打算的思考で科を選ぶ人は少ない印象です。1年目にして心臓外科に入局している崇高なレジデントもいます。僕はそれが悪いと言っているわけでは決してありません。が、大丈夫?と思うことが多い。

 

客観視したデータを持って、その科を選ぶ理由があるかどうかです。心臓外科は大変だけど、「金」を沢山貰える。「皮膚科」は対して面白みがないけど、「余暇」を大事に出来る。放射線科はつまらないけど、「余暇」はあるし、コミュ障でも出来る。など。

 

これが、「やりがい」がある、「仲の良い先輩」がいる、「かっこいいから」といった主観的な指標に依存するのは危険だと思います。本当に「やりがい」があるのか、一生続けられるかどうかの判断は表層的に携わっただけでは決して分かりません。

 

そして僕は主観的な「やりがい」は科に依存するのではなく、自ら生み出すものだと思います。それはどこまで自分が専門に対して多角的に望めるかどうかです。

 

与えられた仕事をこなすのではなく、違った角度でやり方を変えてみる。もっといい方法はないのか。こういった日々を変える努力を絶え間なくすることが、仕事の「やりがい」なのではないかと思います。決して奴隷のように働くことではありません。

 

日本では洗脳的に「死ぬほど大変だけど給料は変わらない科」を「やりがい」の魔法の言葉で操って飼いならしています。僕はこの現状は異常だとはっきり言えます。