医療の未来と僕達の戦略②

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さて、昨日の記事では割りと明るい話題だったと思います。

短絡的にTechnologyが発展すれば仕事量は減り、うまく活用できるような立場を取ればよりいっそう充実した生活を送れる。そんな未来に期待してます。

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が、一方でTechnologyに関与しない暗い話も今回は取り上げようと思います。

超高齢社会と医師のやりがい

 Technologyが発展するよりも確定している未来で、日本は高齢者ばっかりになります。研修医の僕ですら、診た患者の多くは高齢者ばかり。入院患者の多くは70歳以上であり、Around100歳ですら珍しくありません。

 そして、みんながみんなスッキリとした病態を持ち合わせているわけではなく、長年に熟成された不定病態やどこが悪いのか分からないけど帰れない。社会的に入院している人も沢山います。おまけに、治ったはいいけど施設が空かないので帰れない。こういったケースも沢山あり、ProblemListが無くなった=退院ではありません。

 こういった状態はますます加速し、医療としてのやりがいは失われる一方ではないかと危惧しています。一番顕著なのは内科医であり、施設で発熱があった、SpO2が低下したといった主訴から、自分で病気を訴えることもできない患者を診ます。

 そして、経口栄養が出来なくなり、胃瘻がないと施設に預けることの出来ないという理由から、本人の意志とは無関係に家族の同意の元で胃瘻造設。そして退院調整の末に施設へお帰りして、その数ヶ月後には誤嚥性肺炎で戻ってきます。

 また、先の例は家族がいる場合ですが、これからは独居老人もわんさか出てきます。たまたま市役所の人が見に行ったら死にかけてたみたいな症例もありました。その人は結局、脳梗塞で亡くなりましたが、夜中の2~4時にかけて看取りに行った事をよく覚えています。これも医師の責任です。

 僕が子供の時に描いていたコードブルーや白い巨塔のような世界はなく、現実は高齢者を中心としたエンドレスリピートです。科によっては特色が異なり、強弱はありますが、若者が少なくなり、高齢者が増える一方では多かれ少なかれ医療の未来と言えるでしょう。

 こういった暗い話を避けることが出来ない以上、自分をどこの立場に置くのかは考えたほうが良いでしょう。なんとなく進んで、なんとなく勤務医でなんとなく過ごしていたら、日々の大半はこういった暗い日々に置き換わるでしょう。

 予見している人が多いのか、新専門医制度が糞すぎるのが災いしたかは分かりませんが、内科医は減っています。これからも減り続けるでしょう。これはまた別の機会に触れますが、女医さんが増えている影響もあり、実質的な勤務医でバリバリできる医者の総数は激減すると予想してます。

 僕は厚労省が科の人数制限(フランスみたいに成績順に選ぶ)をしない限り、内科医は減り、かつ負担が大きくなる一方で医療は崩壊すると思います。それを解決する糸口としてTechnologyの発展や働き方改革は必要だと思いますが、そこまで国がSHIFTするのを期待するか、自分で掴み取るかを考えるを考えるべきです。

 こんなはずではなかった。10年後20年後に後悔しても、泥舟からは中々降りられません。今、何をすべきかを常に考え、実行する人がこれからの医療を変える担い手となるはずです。旧態的な考えで進めば、そこには道は無いでしょう。