僕が医者になるなんて胃が痛い。続

胃が痛い医者人生をより良く生きるために

若手医師の過労自殺について僕が思う事

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毎年のように見る若手医師の自殺に関する問題。

見る度に心を痛め、業界の闇を感じます。

www.tokyo-np.co.jp

問題はどこにあるのか?

働き過ぎは当たり前なのか

 ”半年で休みがわずか5日”というフレーズを聞いて、一般的な人の感覚からすればあり得ない話かと思いますが、研修医の立場からみると普通にあり得る話だと受け取ることが出来ます。というのも内科系にしても外科系にしても自分の持ち患者が病院にいる以上、土日祝日関係無く病院に出勤しなければなりません。特別な処置が無いケースが多いため、回診だけだと午前中で終わるケースもありますが、日々残した事務的な作業をこなしたり、勉強会の資料作りなどをしなければなりません。加えて、当直・宿直、救急での呼び出しなどもあり、丸一日完全にoffに出来る日は中々ありません。

 もちろん科やその人の立場、能力によって左右される面も大きく有り、今回のケースの場合は後期研修という一番の守られていない地獄の期間で、かつ産婦人科というトップクラスに忙しい科ということが影響したと思われます。初期研修医は制度が整ってきてからは比較的守られる立場にあるので、過度の労働は制限される傾向にあり、後期研修医が現状では一番忙しい立場にあると言えます。

何が問題なのか

 この現状をみて、感じることは人それぞれだと思いますが、僕は医局での老人医師の話を聞きました。”昔はもっと酷かった””今の人は恵まれている””メンタルが弱いからだ”と頭のおかしい発言を聞きました。こういった人達の存在が若手医師を殺していると何故気づけないのか?自分の価値観だけで物事を判断し、人に強いることで何が得られるのか。ただ自分が苦労したから若手が楽をするのを認めないいうアホみたいな固定概念が離れないのでしょう・・・。

 加えて、といっても本質ですが、単純に仕事量がアホみたいに多すぎのが問題です。科としての仕事量も多いですが、割り当てられる仕事の割合も大きいですし、加えて勉強面(学会等)での量もとてつもないです。場合によっては上司とコメディカルの間のクッションに使われたり、病院全体での雑事に割り当てられたりと、立場の低さを利用した仕事も多くあります。

 上記はよく言われていることですが、僕の見解としてはもう一つ見方があります。それは”こなせる人が多くいる”という点が大きいと思います。確かにアホみたいに忙しいですが、それを受け入れてかつこなす人の方が多いのは流石の医学部出身かつ長年すり込まれた社畜精神であり、おかしいと思って行動に起こす人、回らなくなる状況が発生しないことが起因していると。最近の若い医師(僕みたいな人を含めて)は軟弱精神?というかネット、SNS等を利用して多様な意見を取り込めるので、こういった現状に抗いたい気持ちを持っている人が多くいると思うので、問題提起はしやすい環境ではありますが。

やらない勇気

 僕の中でこういった問題において考えることは、やらない勇気です。最終的に組織に属して社蓄になるのも自分の選択ですし、理想を捨ててゲスに生きるのも自分の選択です。個人が置かれる状況(家庭環境、同期、コネetc)によって選択は狭まりますが、何をしても生きていけるという医者の特権を生かすべき時もあると思います。労働条件の良い病院に転職するのも良いし、田舎の過疎ってる病院でゆっくりステップアップしても良い、コンタクトバイト、献血バイトというリタイアコースでも生きられますし。根本的な過剰労働態勢が是正されることは難しい中で、どう選択するかも一考する時代だと思います。