僕が医者になるなんて胃が痛い。続

胃が痛い医者人生をより良く生きるために

考えすぎて正解に辿り着けなかった問題

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今回は趣向を変えて111回医師国家試験。

本番に考えすぎてミスしてしまったシリーズを紹介しようと思う。

 

国試本番ならではのせん妄状態が伝わり、反面教師として頂きたい。

 

 

111A36

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ACTH過剰産生を起こす下垂体性or異所性Cushing症候群の鑑別の問題である。

初見ではdを〇にしていた。何となく診断基準に見たことあるからだ。

一方でその解答根拠に自信が持てなかった。

 

そこで1点が光りだした。bである。

近位筋優位の筋力低下がLambert-Eatonによるものという妄想が生まれた。

その場合だと肺小細胞癌が責任病巣だとほぼ確定できるのではないか。

 

今冷静になって振り返ると何てアホな思考だと自分を殴りたくなるが、これが国試初日のせん妄である。

111A45

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この問題は5年次に解いたら迷い無く正解していたが、下手な知識で本番で間違えた問題である。

 

10年前から便秘で、5年前から嗅覚の低下とParkinson病/Lewy小体型認知症の前駆症状を示しているのは即座に分かった。

 

一方で、筋強剛やアキネジアといったParkinsonismが顕性化してきたのはSSRI服用後の3年前からであった。

 

この時点で僕はParkinson病を背景にSSRI服用で増悪したケースと考えた。

 

そういった中で選択肢で見るとParkinson病と薬剤性が並んでいて悩んだ。

SSRIが薬剤性Parkinson症候群を引き起こす知識が強く、これが頭から離れない。

 

この時点で選択肢しか目に見えてなく、何故出題者はわざわざSSRIなんていう病歴を書いたのかといった別の視点に考えがうつってしまった。

 

結局薬剤性を捨てきれず、間違えてしまった。

 

111B46

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この問題も変な思考に至った。

 

問題文と画像でIgA血管炎の問題というのはすぐに理解した。

ここで悩んだのがaとeである。

 

初見ではaだと思った。

高齢発症で病理所見も悪そうだったので、小児と違って予後は悪いだろうと。

 

一方でeはどうだろうか。

免疫学的機序がIgA血管炎に関わること考えると、十分に考えられる話だと。

しかし、これは膜性腎症のミスリードの可能性もあるともとれた。

 

そこでBUN、Crを見るとそこまで悪い数値じゃないのではないか。

これくらいならステロイドが効けば治るだろうし、何より予後が悪いと断定するのはおかしいのではないか。というアホな思考に至った。

 

とりあえずスクリーニングはすべきと考えて間違えた。

 

111C19

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この問題も素直に解けば良かった。

 

初見でCRTの延長=末梢循環不全=sepsisという考えでeを選んだ。

 

一方でSIRSの診断基準をaが満たしていることに加え、6ヶ月で38.5℃は流石に感染以外の何者でもないだろうという迷いが生まれた。

 

そこで考えるとeは末梢循環不全があるという事を示すのであって、必ずしも重症感染を示唆するのではないのではないかという思考に至った。

 

完璧な深読みである。

 

まとめ

やはり初日はかなりの緊張もあり、上記のようなミスを何カ所もしてしまった。

 

この事に気づいてから2日目以降はあまり深読みしない、冷静になって解答根拠を並べる、人が選びそうに無い攻める選択肢は自信の無い限り止めるといった心構えを得た。

 

2日目以降もミスはしたが、初日よりは確実に減っていたので初日の反省が生きたと感じた。

 

112回以降は2日間なので、初日に変な思考に至ると挽回が難しいケースが出てくる可能性がある。

 

112回の受験生は僕のような深読みをせずに素直に問題を解いてほしいと思う。